学生の間の勉強は答が一つです。
それは成績を付けなければなりませんので、解答には○か×がつけられます。
しかし、○か×かの答えが一つの問題だと「考える力」や「注意力」、「発想力」はなかなか育まれません。
育脳スタンスでは、その都度「適切に考える習慣を身につけてもらいたい!」そんな思いから「答が一つではない問題」や「正確に問題文を読まないと回答できない問題」などを解く機会を多く作っています。
あなたも次の問題にチャレンジしてみて下さい。
あなたは、どれを選びましたか?
また、その理由は?
よくある解答例ですと、
ア・・食べる時に使わないから(これだけ調理の時に使う)
イ・・これだけ先が分かれてるから、他は「切る」ことが出来るけどこれだけ刺すもの
エ・・これだけ2本、他は切ったり刺したりだけどこれだけつまむ(はさむ)もの
などがあります。
実はこれ、どれも正解です!
大切なのは「知識があるかどうか」ではなく、自分なりの定義に対して自分なりの答えを考えているのか?どうかが重要になります。
最近の子供たちは、極端に間違うことを嫌う傾向があります。
なので、自分で考える前に失敗しない方法を教えてもらおうとして、自分なりに考えることもなく簡単に「わからない!」と言い助けを求めます。
子供達にとってはSOSなのかもしれませんが、簡単に問題を解く方法だけを教えてもらっていたとすれば、同じ様な問題は解ける様になっても、それ以外の問題に対してはまた教えてもらわないと解くことができません。
私達は「答えのない問題」を通して小学校低学年の間から「問題は答は一つではない」とか「様々な角度から物事を見なくてはいけない」などという意識を持ってもらうためのトレーニングを繰り返します。
そして「答えが正解か?不正解か?」だけが大切な訳ではなく、その問題を自分なりに考え、どのような理由でその答を導き出したかを説明できるように導くことが重要です。
それが出来るようになれば、たとえ成績はそこそこでも、社会に出てから「正解のない問題」に直面しても自分なりの解決方法を導き出すことで、多少のことでは困ることのない大人になれると思いませんか?
多くの生徒は問題をよく読まずに解きます。
確かに、算数や数学だと文章題以外は、設問は読まずに問題だけ見ても解ける問題もあります。
しかし、それに慣れると問題をちゃんと読んでいれば間違わなかったのに・・・。という早とちりやうっかりミスが多くなります。
例えば「記号で答えなさい」を記号で答えなかったり、「正しくないものを選びなさい」なのに、正しいものを選んでいたり・・・。
なので「問題をしっかり読んで欲しい」という思いから、良く読まないと間違えそうな仕掛けがある問題も出題します。
例えば上記の問題では「いちばん大きいものに○、いちばん小さいものに×をつけてね」ですが、違うページでは「2番目に大きいものに○を、2番目に小さいものに△をつけてね」というように、読まないと間違える問題を用意することで、間違えたくない子供達は繰り返すうちにしっかりと問題を読むようになります。
さて、この問題の答えは何でしょうか?
正解はア・エ・オです。
多くの子どもたちはアだけを選んで答え合わせに挑みます。
その理由は、選択問題は「正解は一つ」という思い込みがあるからなのです。
アから順番に見て、最初のアが答えだと思ったら、イ~オはろくに見ないでアと答えを書いてきます。
選択問題の答えが一つだと誰が決めたのでしょうか??
設問にも「答は一つです」とも書いていません??
育脳スタンスで扱う問題は、選択問題でも答えが一つとは限りません。
逆に、4択問題なのに正解はゼロという問題も出題します。
答は「ない、なし」などと書かれていれば正解です。
このような教材を多く用いることで「考える力」や「注意力」、「発想力」を伸ばす指導を行います。
みなさんも育脳スタンスで、学校ではできない学びを体験してみませんか?