教室では幾つかの約束事がある。
そのどれもが大人に言わせれば『当たり前』という言葉が返ってくるのかもしれない。
『こんにちは』『さようなら』
と挨拶をすること。
道具を借りるときは
『○○を貸して下さい。』
使い終わり返すときは
『○○ありがとうございました。』
と伝えること。
そして、これらの言葉を何十回、
何百回と教室で聞いているが、
いつも私の心を温かくしてくれている。
こども達は『先生の心を温かくしよう』なんて思って言っているつもりはなく、約束を守るというのが始まりだったのだと思う。
そしていつのまにか自然と口をついて出てくるようになっていたのだと思う。
でも私の心は間違いなく温かくなっている。
人から投げかけられる言葉にはそういうチカラがある。
言葉には発した本人の知らないうちに違う意味も乗せて伝えている事もあるのだ。
だからこそ大切にしなくてはいけないと思う。
私の発する言葉もこども達のチカラになれているだろうか‥‥
そうなれるように『当たり前』にこそ見えないチカラが隠れているという事を忘れないようにしていきたいと思う。